該当製品の所有者は、すぐに利用を中止してください。
リンナイは、2000年頃にガス温水式浴室暖房機を製品化し、2006年にはミストサウナ機能付浴室暖房乾燥機を発売。その後も、リモコンとの連動による自動制御、プラズマクラスターイオンによるカビ除去等、多彩な機能を搭載した新製品を、多数販売しています。
浴室暖房乾燥機には、ガス温水式のほか電気式もありますが、リンナイはガス温水式に集中して製品を投入し、ノーリツとシェアを争い、モデルチェンジも繰り返してきました。
市場参入から四半世紀に及ぶわけですが、そのうちの2003年8月~2020年8月の17年間に製造されたRBH-C261シリーズ、RBH-C333シリーズ、RBHM-C334シリーズで、発火によって製品の焼損に至るおそれがあり、372,398台を対象に無償点検修理を行っています。
リンナイ製浴室暖房乾燥機の使用中止と無償点検・修理のご案内 | 商品安全に関する大切なお知らせ
消費者庁 経済産業省
該当する製品は、リンナイブランド(206,962台)の他に東京ガス(20,426台)、大阪ガス(10,806台)、東邦ガス(133,339台)、ノーブランド(865台)と別ブランドでも販売されていて、それぞれリリースが出されています。
リンナイ(株)製 浴室暖房乾燥機のご使用中止に関するお願いならびに無償点検・修理作業について | ニュース | 東京ガス
大阪ガス:浴室暖房乾燥機のご使用に関するお願いならびに部品取り付け作業について
「浴室暖房乾燥機」のご使用に関するお願いならびに無償の点検・修理について
お知らせに、「対象製品は、温風等を浴室内に循環させるファンモーター内部のリード線引き出し部が経年的に腐食することで短絡が起き、発火によって製品の焼損に至るおそれがあります。」と示されていますので、回収の対象は出荷分すべてです。
実際に火災に至ったケースもあり、しっかり報道されています。
リンナイでは、2018年にも2001年6月から2009年1月に製造した浴室暖房乾燥機33.147台を対象に無償点検、部品交換が行われています。
浴室暖房乾燥機のご使用に関するお願いならびに点検・部品交換作業について | 商品安全に関する大切なお知らせ | リンナイ株式会社
製造台数がわからないので何とも言い難いですが、市場参入して間もない2001年から2020年までに製造した製品の、おそらく大半で問題が発生したものと考えてしまいます。
この点は、AI(Geminiです)も問題視していて——
これらの二つの大規模リコールは、合わせて約20年間(2001年~2020年)にわたる製造期間をカバーしており、いずれも循環ファンモーター及びその周辺部品(初回は水浸入による制御基板の短絡、二回目はリード線の経年腐食による短絡)に起因する発火リスクを指摘している。この事実は、特定の部品または設計思想における長期的な脆弱性の存在を示唆している可能性がある。初回の設計上の問題(モーター配置)への対策が、後発の経年劣化による別の問題(リード線腐食)を完全に防ぐには至らなかったか、あるいは類似の設計が継続された中で新たな脆弱性が露呈した可能性が考えられる。これほど長期間かつ大規模(数十万台規模)にわたる問題の発生は、個別の製造ロットの問題ではなく、より根本的な要因の存在を疑わせる。リンナイが標榜する品質管理体制 にもかかわらず、このような事態が繰り返されたことは、消費者からの信頼やブランドイメージに深刻な影響を与える可能性があり、無償修理を提供したとしても 、将来の販売や市場シェアに影響を及ぼす懸念がある。ガス事業者各社が繰り返し注意喚起を行っている状況も 、事態の深刻さを物語っている。
—— とかなり手厳しい評価をしています。