11月6日(木) アスクル
サービスの復旧状況について (ランサムウェア攻撃によるシステム障害関連・第6報)

事務用品通販大手のアスクル株式会社は、2025年10月19日に発生したランサムウェア攻撃によるシステム障害に関し、最新の復旧状況を11月6日に発表しました。
同社によりますと、事業継続への影響を最小限にするため、事業所向け(BtoB)サービス「ASKUL」の復旧を最優先としています。
障害発生後の10月29日からは、まず医療機関や介護施設を含む一部の顧客を対象に、FAXでの注文受付による商品の「トライアル出荷」を開始しました。当初、商品はコピー用紙やペーパータオルなど一部の必需品に限定されていました。
11月6日時点の第6報では、このトライアル運用の対象顧客と取扱商品を拡大し、出荷拠点も増やしていることが明らかにされました。復旧は、倉庫管理システム(WMS)を使わない手運用から開始し、システムの安全性と安定稼働を確認しながら、段階的にサービスを復旧させていく方針です。

アスクルの倉庫管理システム(WMS)は、特定のパッケージ製品をそのまま利用しているわけではなく、自社の物流ノウハウに基づき、複数のITベンダーと共同で構築・改修を重ねてきた独自のシステムであると考えられます。
WMSの概要と開発体制
過去の導入実績: 2002年頃の物流拠点構築の際、中核システムとして日立製作所のWMSパッケージ「HITLUSTER(ヒットラスター)」を導入した経緯があります。
共同開発: アスクルの沿革によれば、物流システムは日立製作所およびトーヨーカネツ株式会社と共同で開発し、賞を受賞したと記載されています。
内製(自社開発): 物流子会社のASKUL LOGISTは「弊社独自の在庫管理システム」を運用している旨を言及しています。また、ラストワンマイルを担う配送管理システム「とらっくる」は、アスクル社内のエンジニアが開発・運用する**自社製(内製)**システムです。
これらの情報から、アスクルのWMSは、日立製作所などのベンダーの技術をベースにしつつ、長年の運用を経てアスクル独自の要求仕様に合わせて大幅なカスタマイズや内製開発が加えられた、独自のハイブリッドなシステムと推測されます。
※タイトルと要約、イメージは、AI(Gemini)が生成したものをベースにしています。
これまでのリリース:
10月31日(金) アスクル
10月31日(金) アスクル
一部報道について (ランサムウェア攻撃によるシステム障害関連・第4報)
10月29日(水) アスクル
一部商品の出荷トライアル運用の開始について(ランサムウェア感染によるシステム障害関連・第3報)
