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全国的なキャッシュレス決済のシステム障害が発生

2026年3月18日、国内の主要な決済ネットワーク網において大規模なシステム障害が発生し、全国の多岐にわたる業種でクレジットカード決済等が利用できなくなる事態となりました。この障害は同日夕方に無事復旧していますが、キャッシュレス社会におけるITインフラの重要性と課題が改めて浮き彫りになる出来事となりました。
 

障害の発生源となったのは、国内の決済端末網で大きなシェアを持つ株式会社日本カードネットワーク(CARDNET)が提供する通信サービスです。同社の発表によれば、クレジットカード取引等が一部利用できない事象が発生していましたが、3月18日の17時13分に当該システム障害は解消し、すべてのサービスが正常に利用できる状態に回復しました。同社は今後、原因の究明およびシステムの安定性向上に向けた再発防止策を講じていく方針を示しています。

3月18日(水) CARDNET

障害発生のお知らせとお詫び(回復報) | ニュースリリース | CARDNET


※リリースは既に削除されていることがあります。

クレジットカード各社および決済代行サービスへの連鎖的な影響

この基幹ネットワークの不具合は各クレジットカード会社や決済代行サービスに直結し、広範な影響を及ぼしました。株式会社ジェーシービー(JCB)や京阪カード(e-kenet JCBカード)、小田急電鉄(OPカード)、日専連ジェミスなどの各カード事業者は、一部の店頭加盟店においてクレジットカードが利用しづらい状態や、ポイントの進呈・利用取引ができない事象が発生したことを公表し、利用者に対する謝罪を行いました。

また、多くの実店舗で導入されているリクルートのマルチ決済サービス「Airペイ」でも同様にアプリや決済が利用できない事象が報告され、連鎖的なシステム障害による影響の大きさが伺えます。

 

小売店や宿泊施設における決済業務の混乱

インフラの機能停止による影響は金融サービスにとどまらず、小売店や宿泊施設、さらには公共機関や医療機関の現場にまで及びました。スーパーマーケットを展開するオーケー株式会社や、全国でホテルを運営する三交インホテルズでは、店頭でのクレジットカード決済ができなくなり、利用者に対して他の決済手段への変更を案内するなどの対応に追われました。
 

医療機関や公共施設にまで及んだ影響範囲

さらに公共性の高い分野においても、江南厚生病院にて院内での医療費の支払いにクレジットカードが利用できなくなる事態が発生したほか、熊本市でも複数の文化施設(横井小楠記念館など)においてキャッシュレス決済対応機器に不具合が生じたことが報告されています。


今回の広範なシステム障害は、民間企業の商業活動だけでなく、公共施設や医療機関の窓口業務にまで直接的な影響を与えました。生活のあらゆる場面でキャッシュレス決済の導入が浸透するなかで、決済網を支えるITシステムの安定稼働がいかに重要であるかを如実に示す事例であったと言えます。


障害が発生した日本カードネットワーク(CARDNET)の公式サイトで公表されている最新の主要計数(2025年3月末時点)によると、端末台数等は以下の規模となっています。

  • 接続端末数(端末台数):約85.8万台

  • 接続契約会社数:111社 ※こちらはCARDNETのネットワークサービスを利用して接続している「クレジットカード会社等」の数です。端末を設置している小売店や飲食店などの「加盟店(店舗・企業)の総数」については、具体的な企業数としては公表されていません。

  • 年間処理件数(2024年度実績):
     約409億件(CARDNETオンラインセンター・JTRANS伝送センターの合計)

  • 接続センター数:
     1,714センター(オンラインセンター 734、JTRANS伝送センター 980)

国内の決済インフラとして非常に大きなシェア(決済端末の約半数とも言われます)を持っているため、今回の障害が広範囲に影響を及ぼしたことがこの数字からもわかります。

 

また、CARDNET(日本カードネットワーク)と同様の役割を果たす、国内の主要な「決済情報処理ネットワーク(センター)」および、それに接続して店舗にサービスを提供する「決済代行・マルチ決済サービス」には、以下のようなものがあります。

■決済情報処理ネットワーク(CARDNETの直接的な競合)

加盟店(店舗)と各クレジットカード会社を中継し、信用照会などのデータ通信を行うインフラの根幹です。

  • CAFIS(キャフィス) / 運営:NTTデータ

    • 特徴: 日本最大級のキャッシュレス決済プラットフォームです。CARDNETと並び、国内インフラの双璧をなしています。クレジットカード、デビットカード、電子マネーなどあらゆる決済を処理し、CARDNET以上の圧倒的な処理件数と接続社数を誇ります。

  • J-Mups(ジェイマップス) / 運営:三菱UFJニコス・JR東日本メカトロニクス

    • 特徴: クラウド型のマルチ決済システムです。店舗の端末側ではなくセンター側(クラウド)で処理を行うことで、高速な決済処理や高いセキュリティを実現しているのが特徴です。

■決済代行・マルチ決済サービス(店舗が直接契約する窓口)

CARDNETやCAFISなどのネットワーク網を経由して、店舗に対して「1つの端末で複数の決済手段(クレカ、交通系IC、QRなど)」をまとめて提供するサービスです。

  • stera(ステラ) / 運営:三井住友カード・GMOペイメントゲートウェイなど

    • 「stera terminal」という画面付きのオールインワン端末を提供し、大手チェーン店から中小店舗まで幅広く導入されています。

  • Airペイ(エアペイ) / 運営:リクルート

    • iPadやiPhoneと専用の小型カードリーダーを使う手軽さから、個人店や飲食店で非常に高いシェアを持っています。

  • Square(スクエア) / 運営:Block(旧Square)

    • アメリカ発のサービスで、スマートフォンに連携させるシンプルな仕組みと導入の早さから、個人事業主や小規模店舗に広く普及しています。

  • 楽天ペイ(実店舗決済) / 運営:楽天ペイメント

    • 楽天ポイントとの連携が強みで、各種クレジットカードや電子マネー、QR決済に一括で対応できるサービスです。




国内の決済通信網(インフラ層)としては、実質的に「CAFIS(NTTデータ)」と「CARDNET(JCB系)」の2強が市場のほとんどを支えている状態です。そのため、今回のようにCARDNETで障害が起きると、そこに接続しているAirペイなどのサービスも連鎖的に利用できなくなり、全国規模で影響が出ることになります。


※タイトルと要約、イメージは、AI(Gemini)が生成したものをベースにしています。