四国電力グループの通信事業者である株式会社STNet(高松市)は11月21日、同社が提供する「STクラウドサーバーサービス」などの運用に関わる専用ネットワークが外部からの不正アクセスを受けたと発表しました。この攻撃により、サービスを利用している一部の企業や団体の担当者に関する氏名やメールアドレスなどの個人情報、およびシステム関連の情報が外部に漏えいした可能性があります。

11月21日(金) STNet
弊社ネットワークへの不正アクセスに関するお詫びとご報告 | ニュース | 株式会社STNet(エスティネット)
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事案の概要
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STNetが提供する「STクラウドサーバーサービス」等の構築・運用を行う専用ネットワークに対し、外部からの不正アクセスが発生しました。
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これにより、同サービスを利用する一部の企業・団体の担当者に関する個人情報(氏名、メールアドレス等)や、システム関連情報が漏えいした可能性があります。
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発覚と経緯
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2025年11月14日:不正アクセスを検知し、直ちに該当ネットワークをインターネットから遮断して調査を開始しました。
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2025年11月18日:リモートアクセス用の設定ファイルが悪用されたことが判明し、当該ファイルの利用権限を無効化しました。
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2025年11月19日:不正アクセスを受けたサーバー内に、顧客担当者の個人情報が含まれていたことが確認されました。
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対応状況
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被害拡大防止のため、二段階認証を設定していない顧客に対し、STNet側で有効化措置を実施しました(11月20日)。
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影響を受けた可能性のある顧客には個別に連絡を行っています。
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現在、個人情報保護委員会、外部専門機関、警察と連携して詳細な調査を進めています。
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顧客への呼びかけ
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不審な電話やメールへの注意喚起とともに、システム関連のパスワード変更を要請しています。
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※タイトルと要約、イメージは、AI(Gemini)が生成したものをベースにしています。
STNetは四国地方の自治体、教育機関、民間企業を中心にインフラを提供しており、特に「LGWAN(総合行政ネットワーク)」接続機能を持つことから、自治体や公共分野での採用実績が多いのが特徴です。
以下は、STNetが公式に導入事例として公開している企業・団体の一部です。特に「STクラウドサーバーサービス」や、その基盤となるデータセンター(Powerico)を利用している主な顧客は以下の通りです。
【自治体・教育・公共】
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県内の小・中・高校一貫の「統合型校務支援システム」の基盤としてSTクラウドサーバーサービスを採用。
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学内の主要インフラ(教務システムやファイルサーバーなど)をSTクラウドへ移行。
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【IT・情報通信(SaaS基盤としての利用)】
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ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」の運営企業。自治体向けサービス(LGWAN-ASP)の基盤として採用しています。
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徳島県のシステム開発会社。自治体向けの「ふるさと納税管理システム」をLGWAN上で提供するための基盤として利用しています。
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【流通・民間企業】
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中四国の大手スーパーマーケットチェーン。基幹システムや情報系システムを含むクラウド化において採用されています。
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建設用クレーン大手。BCP(事業継続計画)強化の観点から、自社サーバールームからSTNetのデータセンター(Powerico)およびクラウド環境への移行を行っています。
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STNetからの発表が昨日行われたばかりであり、三連休に入り多くの企業・団体の広報窓口が休業していることもあるためか、顧客側からの公式なリリースや発表は出ていません。
