2025年11月に入り、各地の自治体でシステム障害が相次いで発生しています。
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11月21日(金) 大分市
システム不具合により、市民図書館(J:COMホルトホール大分内)、コンパルホール分館、および一部の市民行政センター図書室で、図書の貸出・返却・新規登録等のサービスが利用不可となっていました。図書館ホームページの一部機能も制限されていました。
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11月17日(月) 貝塚市
システム障害により、コンビニ交付サービスでの住民票、印鑑証明書、課税証明書の発行ができない状態となりました
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11月13日(木) 岡山市
システム障害による一部の窓口業務に支障が出ております(復旧しました) | 岡山市
住民記録システムおよびコンビニ交付システムの障害により、証明書発行や印鑑登録、異動届の受付等の窓口業務に支障が出ました。
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11月9日(日) 蓮田市
戸籍証明システムに障害が発生し、戸籍謄本や広域交付等の証明書発行ができなくなりました。
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11月7日(金) 碧南市
市民課手続きに関するシステム障害が発生していました。
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11月7日(金) 龍ケ崎市
証明書コンビニ交付サービスのシステム障害に関する情報提供(令和7年11月7日午後6時現在)
10月のシステム更新以降、転入者など一部の対象者においてマイナンバーカード情報の連携がうまくいかず、コンビニ交付ができない事象が発生しました。
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11月5日(水) 立川市
【復旧しました】(広域交付)戸籍システム障害について|立川市
メンテナンス作業に伴う障害で、戸籍の広域交付(他市区町村の戸籍謄本等の発行)ができない状態となりました。
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11月4日(火) 和泉市
【復旧済み】ネットワーク障害による和泉シティプラザ内の出張所及び保健福祉センターの窓口業務停止
ネットワーク障害により、和泉シティプラザ出張所および保健福祉センターの窓口業務が一時停止しました。
※タイトルと要約、イメージは、AI(Gemini)が生成したものをベースにしています。
「2025年度末(2026年3月)までのガバメントクラウド移行・システム標準化」という期限が、現在多発しているシステム障害の背景にある可能性は極めて高いと考えられます。
現在は2025年11月であり、期限まで残り4ヶ月あまりという「駆け込み移行」のピーク時期にあたります。
1. 移行・切り替え作業の集中(ピーク期)
政府は自治体の基幹システム(住民基本台帳、税、福祉など20業務)を、2025年度末までに国の標準仕様に合わせ、ガバメントクラウド上へ移行することを求めています。 多くの自治体がこの期限に間に合わせるため、2025年秋から冬にかけて新システムへの切り替えやデータ移行作業を集中的に行っています。
影響: システムの切り替え直後は予期せぬ不具合(バグ)が出やすく、今回の大分市や龍ケ崎市のような「新システム稼働後の連携ミス」「データ不整合」が発生しやすい状況にあります。
2. ベンダー(開発業者)のリソース逼迫
自治体システムの開発を担うベンダー(富士通、NEC、TKCなど)は限られており、全国1,700以上の自治体が一斉に改修を求めているため、開発現場は慢性的な人手不足と過重労働の状態にあります。
影響: 技術者が不足することで、十分な検証テストの時間が取れなかったり、突発的なトラブルへの対応スピードが遅れたりするリスクが高まっています。特定のパッケージシステムに不具合があれば、同じシステムを使う複数の自治体で同時に障害が起きるリスクもあります。
3. 「標準化」に伴う仕様の複雑さ
単にサーバーをクラウドに移すだけでなく、これまで各自治体が独自に運用していた業務ルール(「宛名外字」の扱いや独自の帳票など)を、国の決めた「標準仕様」に合わせる作業が難航しています。
影響: 龍ケ崎市の事例にあるような「マイナンバーカード情報との連携不備」などは、既存データと新規格との整合性が取れていない際によく発生するトラブルです。

現在発生している障害のすべてが直接的にガバメントクラウド移行によるものとは断定できませんが、「期限直前の大規模なシステム改修ラッシュ」と「現場のリソース不足」が重なり、システム全体の安定性が一時的に低下していることは、構造的な要因として間違いなく存在していると言えます。
今後、2026年3月の期限に向けてさらに多くの自治体が切り替えを行うため、同様のトラブルが他地域でも散発的に続く可能性があります。







